「写真ではツヤっとした革に見えたのに、届いたらマットな合皮だった」 「もっとふわふわだと思ったのに、薄いペラペラの生地だった」
こういう返品、意外と多いんです。
色やサイズは合ってるのに、**触った瞬間に「なんか違う」**と感じてしまう。これは写真から素材感が伝わっていないことが原因です。
ECではお客さんは商品に触れません。触れない代わりに、写真から「触り心地」を想像しています。その想像と実物にギャップがあると、返品につながります。
今回は、質感・素材感を写真でどう伝えるかについてお話ししますね。
なぜ素材感が写真で伝わりにくいのか
商品写真は「見た目」を伝えるものですが、素材感は「触覚」の情報です。本来、写真では伝えられないはずの情報なんですよね。
でも人間は、写真を見て無意識に「触った感じ」を想像しています。革のシボを見れば「硬くてしっかりしてそう」、ニットの編み目を見れば「ふわっとしてそう」と脳が判断するんです。
問題は、その判断材料になる情報が写真に写っていない場合。
引きの写真だけだと、生地の織り目も革の表面も全部つぶれて、のっぺりした印象になります。お客さんは素材感を想像する手がかりがないまま「なんとなくこんな感じかな」で購入してしまう。
これがギャップの原因です。

素材感が伝わらない写真のパターン
パターン1:引きの写真しかない
全体像を撮ることは大事ですが、引きの写真だけでは素材の情報がほぼゼロです。アパレルなら生地の質感、バッグなら革の表面、タオルなら毛並み——どれも引きでは伝わりません。
パターン2:光が均一すぎる
素材感を出すには、実は光と影のコントラストが重要です。
均一にフラットに当てた光は、シワや凹凸をすべて消してしまいます。結果として「素材が何なのかわからない」写真になりがちです。
フラットライティングは白背景のメイン画像には向いていますが、素材感を伝えるサブ画像には向きません。
パターン3:レタッチで質感を消してしまう
肌を滑らかにするように、商品のレタッチでも表面を「キレイに」しすぎることがあります。
革のシボを飛ばしたり、布の織り目を消したり、金属の小傷をすべて除去したり。キレイにはなりますが、素材が持っている「らしさ」まで消えてしまうんです。
素材感を伝える撮影テクニック
① クローズアップで寄る
一番基本で一番大事なこと。素材の表面が見える距離まで寄って撮る。
革なら革のシボが見える距離、ニットなら編み目がわかる距離、木製品なら木目が見える距離。「触れそう」と思えるくらい寄った写真が1枚あるだけで、素材感の伝わり方が劇的に変わります。
② サイドライティングで凹凸を出す
光を真正面からではなく、横や斜めから当てることで、素材の表面の凹凸が影になって浮き上がります。
フラットに光を当てるとのっぺりする表面も、サイドから光を入れると一気に立体感が出ます。革のシボ、布の織り目、金属のヘアライン加工——どれもサイドライティングで質感がはっきり出ます。
これは白背景のメイン画像では使いにくいテクニックですが、サブ画像として1枚入れるだけで効果があります。
③ 異なる素材を並べて比較させる
同じ商品の中に複数の素材が使われている場合、素材の切り替わり部分をアップで撮ると効果的です。
たとえばバッグの本体(革)と持ち手(布)の境目、ジャケットの表地(ウール)と裏地(サテン)の違い。異なる素材が1枚の写真に並ぶことで、お客さんは「こっちはマットで、こっちはツヤがあるんだな」と比較して理解できます。
④ 商品を「動かした」瞬間を撮る
布がドレープしている様子、革が曲がっている状態、ニットが伸びている瞬間——こうした**「動き」のある写真**は、素材の柔らかさや硬さを伝えるのに非常に効果的です。
ピンと張った状態の写真だけだと、柔らかいのか硬いのかわかりません。でも自然にドレープしている写真を見れば「あ、柔らかい素材なんだ」と直感的に伝わります。
⑤ 手で触れている写真を入れる
究極の素材感表現は、人の手が触れている写真です。
指先で革の表面を撫でている、ニットを手で握っている、タオルに顔をうずめている——人が触っている写真を見ると、お客さんの脳は自分が触っているかのように感じます。
これは「触覚の転移」と呼ばれる現象で、ECの商品写真では非常に有効なテクニックです。

素材ごとの撮り方ポイント
革製品
革はシボ(表面の模様)がすべて。近くで見るとシボの粗さ、ツヤ感、色の深みがわかります。サイドライティングでシボの凹凸を強調し、少し曲げた状態で撮ると「しなやかさ」も伝わります。
布・テキスタイル
織り目や編み目がわかるクローズアップは必須。さらにドレープさせた写真で柔らかさを伝えます。光沢がある素材(サテン、シルクなど)は、光の反射で質感が伝わるので、あえてハイライトを残す撮影が効果的です。
金属
金属はライティングがすべてです。ヘアライン加工なのか鏡面仕上げなのかで光の当て方がまったく変わります。映り込みをコントロールして、仕上げの違いがわかる写真を撮ることが大切です。
木材
木目がわかるクローズアップが基本。塗装の仕上げ(マット・ツヤ・オイル)で印象が大きく変わるので、表面のツヤ感がわかる角度で撮影します。
「安っぽく見える」は撮影で変えられる
「実物はいい素材なのに、写真だと安っぽく見える」——これ、実はよくある悩みです。
原因のほとんどは、素材感が伝わる撮り方をしていないこと。引きの写真だけ、フラットな光だけ、レタッチで質感を消しすぎ——このどれかに該当していることが多いです。
逆に言えば、撮り方を変えるだけで、同じ商品でも高級感を出すことができる。写真で素材の良さをちゃんと伝えることが、「買ってよかった」と思ってもらえる第一歩です。
グリフォトの素材感を活かす撮影
グリフォトでは、20灯のストロボを商品の素材に合わせてライティングを変えています。
- 革製品にはサイドライティングでシボを強調
- 布製品にはドレープカットで柔らかさを表現
- 金属には映り込みをコントロールした仕上げ別のライティング
- すべての素材でクローズアップカットを標準提案
「商品の良さが写真で伝わっていない気がする」「もっと高級感のある写真が欲しい」——そんなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。素材を活かすライティングで、商品本来の魅力を引き出します。
グリフォト 岐阜市のEC商品撮影専門スタジオ 1カット500円〜|白背景・ライフスタイルカット対応 お問い合わせ:https://greenhoto.com/


